【JR線路から20m】線路近くの注文住宅の工夫・リアルな住み心地【騒音計測あり】
「もじゃもじゃハウス」は住友林業で30坪の家を建てた、30代夫婦+猫のブログです。
家やインテリアを作る過程で考えたことやこだわりを発信していきます。
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我が家は土地選びの際に利便性を重視し、線路から約20mの土地を買いました。家の仕様を考える際も騒音防止のために工夫し、現在快適に過ごせています。
今回は我が家で騒音防止のために行った工夫と、リアルな住み心地をお伝えします。
土地の周辺状況
- 北側約20mに線路が一本
- 終電は0:00前後
- 深夜も貨物列車が通る
- 上下線+貨物列車合わせて約7分に一本ペース
- 踏切は近くになし
- 我が家と線路の間に建物なし
線路近くの土地を選んだ理由
騒音のデメリット込みでこの土地を選んだのは、総合的にメリットが大きいと考えたからです。
・値段が安い
・店や公共施設が多く便利
快速が止まる駅まで徒歩5分強
我が家は夫婦共働きのため、今後転職する可能性も込みで「夫婦共に職業の選択肢がある状態をキープする」が最重要でした。
(業種的に在宅or隣県まで行かないと仕事がない)
駅まで5分強の場所に住むことで、仕事だけでなく娯楽や子どもの通学の選択肢もグッと広がりました。飲み会や早朝出張でも送り迎えが不要なので、家族の負担削減にもつながります。
値段が安い
一般的に線路近くの土地は値段が安くなります。
我が家のエリアは年々値上がりしてますが、ギリギリ予算内で買えました。
周辺に店や公共施設が多く便利
駅の周りには店や学校などの公共施設が集まるので、自然と利便性が上がります。
徒歩10分以内にドラッグストア、スーパー、本屋、カフェ、大きめの公園があり、運転ができなくなっても最低限の生活はできそうです。
地方で車なしで過ごせるエリアは結構貴重です。
工夫した点
間取りや家の仕様検討時にも騒音対策は重視しました。
・不要な窓はつけない
・必要な窓はfix窓or滑り出し窓or高窓にする
長時間過ごす部屋は線路と反対側に配置
電車の音は窓とドアから入るため、長時間過ごす部屋は線路側に接しないようにしました(窓は図面上で四角で囲っています)
図面でいう上側(北)が線路ですが、浴室・洗面所・クローゼットと短時間しか使わない部屋で埋めました。洗面所とキッチンをつなぐ扉を閉めれば、北側の部屋がクッションになりさらに音が気になりません。
(普段は開けっぱなし)
2Fも同様に、リビングを南東に寄せています。
線路側に寝室がありますが、窓の種類で騒音をカバーしています(後述)。
不要な窓はつけない
線路側にクッションとなる空間を配置しても、窓を増やせばそれだけ音が入ります。
1F北側の洗面所・クローゼットは防音と減額を兼ねて窓なしにしました。浴室の窓で採光と通風は満足しています。
窓を無くした洗面所・クローゼットの使い心地はこちらをご覧ください。
サムネの洗面所は、隣の浴室から入った自然光のみで撮影しています。
必要な窓はfix窓or滑り出し窓or高窓にする
窓は、fix窓>縦・横滑り出し窓>引き違い窓、の順に防音性が変わります。
そのため、基本的に縦・横滑り出し窓を選び、さらに開けない窓はfix窓にしています。
・1つで通風できるなら、もう1つはどうせ開けない
・線路側の窓
・うるさくて開けない
・手が届かない位置の窓
・ここはHMが基本的にfix窓にしてくれるはず(一応チェック)
特に寝室・洋室は線路に近い北側なのでこだわりました。
部屋の北側はfix窓(赤)に絞り、滑り出し窓(青)のサイズも小さめです。
さらにfix窓は天井に接する高窓にして、ベッドの高さから離しました。
窓がベッドの真横にあるより騒音がマシになっているのではと思います。
リアルな住み心地【騒音計測結果】
ここからは騒音計測アプリも使いつつ、リアルな住み心地をお伝えします。
計測場所1: 1Fダイニング
夏・冬は掃き出し窓を閉めるので、TVを見たり本を読んでいると電車には気づきません。意識を向けると「あ、走っているな」というレベルです。
窓を開けるとそこそこ音がするので、在宅勤務中は10cmくらいしか開けないなど春・秋は気を遣う必要があります。
普段の生活と同じ条件で計測しています。
・ダイニングの掃き出し窓は閉める
・浴室の窓は開けるが、浴室のドアは閉める
・洗面所とダイニングの間のドアは開ける
騒音1: 普通の電車
最大値は48.4dBでした。
これは「静かな事務所」「家庭用クーラー(室外機)」レベルです(参考サイト)
しかし最大値は真横を通り過ぎる2〜3秒間で、ほとんどの時間は40dB「図書館」「静かな住宅地の昼」くらいでした。
体感でも、普通の電車は低音なので聞こえても不快感が少ないです。
騒音2: 貨物列車
最大値は52.1dBでした。
先ほどと同じく「静かな事務所」「家庭用クーラー(室外機)」レベルで少し大きいくらいでした。
とはいえ、貨物列車は金属が擦れるような高めの騒音が混ざり、電車よりも耳障りです。また、電車よりも音が長時間続きます。
そのため、通過する頻度は低くとも不快感は貨物列車の方が強いです。
計測場所2: 2F寝室
ダイニングと同じく夏・冬は左の滑り出し窓を閉めています。
TVやPCを使わないこともあり、音に意識が集中しやすい部屋です。体感でもダイニングにいる時より音が気になると感じます。
・西側の滑り出し窓は閉める
騒音1: 普通の電車
最大値は49.9dBでした。
1Fで測った時と同じく「静かな事務所」「家庭用クーラー(室外機)」レベルですが2dbほど大きくなっています。
線路側とは窓一枚しか挟んでいないので、体感でもダイニングより大きく感じます。
とはいえ、私の住むエリアは終電が0:00前後なため、入居初日から普通に寝れています(北側子ども部屋に泊まった友人もぐっすり寝れていました)。
JRは今のところ睡眠に影響が出ていません。
騒音2: 貨物列車
最大値は48.4dBでした。
1FダイニングよりdBが下がっていますが、貨物列車は通る度に騒音の長さや大きさが微妙に変わるので、測定時は音が小さめの列車だったようです。
(貨物の量や列車の長さに差がある??)
体感では、2F寝室での貨物列車の音が一番耳障りです。低音は気にならないのですが、列車によってはやはり金属音が気になります。
また、ベッドに寝ていると貨物列車通過時には微妙な縦揺れがあり、入居したばかりの時は振動で目が覚めることがありました。
入居半年経った今は、目が覚めることはなく毎日8時間バッチリ寝れています。横になっていると振動は感じますが、慣れました。
まとめ
利便性重視で選んだ土地とはいえ、騒音は入居時までずっと不安なポイントでした。
寝れなかったらどうしよう...と、入居前からリフォームを調べるほどでしたが、今は圧倒的に快適さが勝っています。
・走る電車の種類・頻度・終電時刻を調べる
・貨物は24時間通る可能性あり
・頻度は上下合わせてカウント
・土地に行き、すべての種類の電車を聞く
・種類によって音の大きさや感じが違う
・踏切の有無は要チェック!
・線路との高低差、車両数、カーブ、周りの建物も騒音に影響
建築中
・二重窓、防音カーテンなど、いざという時の策を確認
・建築中の「もう後戻りできないけど実態はまだ分からない」時は不安
・策があるだけで精神が安定します笑
建築費が右肩上がりな今、線路近くの土地も候補に入れざるを得ない方もいると思います。
騒音は感じ方に個人差もあるので、できるだけ多くの方の参考になるように今回は騒音計と体感の両方から記事を書いてみました。
この記事がマイホーム検討中の方の参考になれば幸いです!